SICE 社団法人 計測自動制御学会
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 学会主催行事
 平成15年度 計測自動制御学会 関西支部 講習会テーマ:『安全の探求』
主催
計測自動制御学会 関西支部
協賛
応用物理学会,化学工学会,情報処理学会,照明学会, 精密工学会,映像情報メディア学会,電気学会,電子情報通信学会, 日本エム・イー学会,日本機械学会,日本航空宇宙学会, 日本電気計測器工業会,電子情報技術産業協会,日本人間工学会,自動車技術会(以上関西支部),日本建築学会,日本化学会 (以上 近畿支部), 関西造船協会,高分子学会,システム制御情報学会,日本神経回路学会,人工知能学会,センシング技術応用研究会,日本オペレーションズ・リサーチ学会,日本原子力学会,日本ロボット工業会,日本神経科学学会,日本心理学会,日本分子生物学会,日本生物物理学会,日本電気制御機器工業会,日本認知科学会,日本ヒューマン・ロボティクス研究会,日本知能情報ファジィ学会,日本物理学会,日本リモートセンシング学会,日本ロボット学会,バイオメカニズム学会,レーザー学会,日本放射光学会,日本結晶学会,日本鉄鋼協会,日本医用画像工学会,可視化情報学会,応用物理学会分科会日本光学会,日本金属学会,創成科学フォーラム,日本信頼性学会,安全研究会,ほか(依頼中)

 安全と人的過誤(ヒューマンエラー)の関係は,近年「組織事故」の枠組みで語られることが多い.エラーを起こした当事者のみの責任ではなく,それ以外の環境要因を含めた「組織」全体の行動が体系的に事故発生の方向へと導いているという指摘である.組織内における規則や指示の問題のみならず,近年急速に入り込んできているさまざまな自動化機器や監視作業の機械化,データベース操作や電子的なコミュニケーションなどの導入により,まったく新たな形態の過誤が現われはじめている.本講習会では,安全を脅かす新たな人的過誤の実態とその評価,さらに防止に向けたシステム的な取り組みの現状について,医療現場,薬剤,航空,ものづくり現場,日常生活行動場における安全管理において著名な講師陣をお招きし講習会を企画いたしました.皆さまのご参加をお待ちしております.

日  時
平成15年6月6日(金) 9:30〜17:30
会  場
ハートピア京都〔京都市中京区竹屋町通烏丸東入る清水町375番地,電話(075)222-1777,FAX(075)222-1778,http://www.ksj.or.jp/hartpia/
(JR京都駅より京都市地下鉄烏丸線乗車5分程度.「丸太町」駅下車すぐ.)
定  員
60名
参 加 費
主催・協賛学協会会員 10,000円,会員外 15,000円,学生 3,000円(以上テキスト代含む),テキストのみ 3,000円(送料込)
申込締切日
平成15年5月22日(金)
申込方法
「SICE関西支部講習会申込」と標記し,(1) 氏名,(2) 連絡先(名称,部課名,所在地,電話番号,FAX番号,電子メール),(3) 所属学協会,(4) 送金方法,(5) 送金時期をご記入のうえ,下記宛にFAXもしくは電子メールにてお申し込みください.
支払方法
原則として参加費は前払いとなっております.下記のいずれかの方法でご送金ください.
銀行振込
みずほ銀行百万遍支店 普通 2340009
口座名義
計測自動制御学会関西支部講習会 代表 椹木哲夫
 5月29日までに入金が確認できた方には参加証を事前に送付いたします.当日お持ちください.
 6月2日以降の場合は当日会場にて参加証をお渡しいたします.
 請求書による支払いを希望される場合は,請求書の宛先などを申込書にご記入ください.この場合5月29日までにお振り込みいただきますようお願いいたします.
申込・問合せ先
京都大学大学院 工学研究科 精密工学専攻 椹木哲夫/湊忍/電話/FAX(075)753-5233または753-4950(湊忍),E-mail:minato@kuaero.kyoto-u.ac.jp
プログラム
9:00〜 受付開始
9:30〜9:40 関西支部長 挨拶/大阪大学大学院工学研究科 熊谷貞俊君
9:40〜10:00「安全の探求に向けてのシステムズアプローチ:テーマ企画に当たって」/京都大学大学院工学研究科 椹木哲夫君
 安全と人的過誤(ヒューマンエラー)の関係は,近年「組織事故」の枠組みで語られることが多い.これまでの安全性評価手法としては人的信頼性評価(HRA, Human Reliability Analysis)が著名であり,タスク分析を中心とする人間行動の要素分解による評価が主体とする第一世代HRA手法,そして人間の認知領域にまでその評価対象を拡げ,単一の人間のみならずチームや管理組織因子まで拡張した第二世代HRA手法があった.本講演では,安全を脅かす新たな人的過誤の評価について,従来法の限界と新たなアプローチの必要性を中心に述べ,本講習会の企画を進めた背景について概説する.
10:05〜11:15「医療現場のヒューマンエラー対策
総合リスク分析システムの開発と活用」/京都大学大学院医学研究科 小泉昭夫君
 まずはじめに,高度に専門性の高いヒューマンサービスであり,一般市民からは見えにくい医療業務の概要につい後述する.ついで,近年厚生労働省でも報告を義務化したインシデントレポートを用いた医療現場におけるリスク管理の手法について講述する.この中で,業務量・インシデントレポートの報告に基づいた病院でのインシデント率(失敗する確率)の算出と個々の業務リスク,患者要因によるリスクの修飾についても講述する.さらに,エラーにおけるヒューマンファクターの1つとして,認知能力の低下を来す低血糖についてわれわれの研究結果を紹介し,エラー防止のための労働態様のあり方についても講述する.
11:20〜12:30「薬剤関連業務のシステム化・IT化に伴う利便性と安全性のトレードオフ:患者中心の医療に向けて」/東京医科歯科大学歯学部付属病院薬剤部 土屋文人君
 医療の世界に導入された各種の自動機器やシステムは,業務の効率化という面では確実に底上げを果たした一方で,その定着とともに,ユーザにプロセスを伝えたり,考えたりする機会を減少させ,結果のみを知らせることに陥るというシステム化の功罪をもたらしている.本講演では,処方オーダリングシステムにおける誤操作,誤認識,誤判断や,医師と薬剤師・看護師との間での伝達時の過誤などのメディケーション・エラーの防止に向けたシステム化やIT活用の実際について紹介する.そして「薬物そのものの安全性」から,「薬物を取り巻くさまざまな環境の安全性」と「患者の安全」の確立に向けた取り組みについて講述する.
13:30〜14:40「空の安全
ハイテク航空機におけるヒューマンエラー対策」/日本ヒューマンファクター研究所(元全日空先任機長) 石橋 明君
 本講演では,ボーイング社が実践した "Going Together" のコンセプトについてメーカとユーザとの協調による安全管理の側面について述べ,さらに自動化が極度に進むハイテク旅客機における人間中心の自動化や,最先端の自動化機械と人間との関係等について講述する.航空においては,従来からの人間の信頼性管理(航空従事者資格制度)が必ずしもうまくいかずに,ベテラン機長ほど事故を起こす傾向にあった.そこに,コックピット・リソース・マネジメント(CRM)訓練手法と呼ばれる米国発の「安全」のための管理技法の概念が導入された経緯,さらに日本のユーザ企業にカスタマイズした実践法について,経験談を含めて紹介する.
15:00〜16:10「製造現場における安全
自動車組立作業用支援装置「スキルアシスト」を例として」/豊田工業大学大学院工学研究科 山田陽滋君
 生産現場においては,今後,人間と知的パワーアシスト機器とで構成される協調運搬作業系に代表される新たな人間?機械系の導入が鋭意進められるものと予想される.このような,自動化機器との共存系構築においては,人間の安全確保が最も重要な技術課題である.本講演では,重量物搭載作業用としてすでに実用化されて以来,無事故の稼動実績をもつ「スキルアシスト」を紹介し,作業者の操作意思を忠実に反映するようにスキルアシストを制御する技術と作業者の意思に反した機器の動作を高信頼かつ安全に停止に導くことができる技術,さらに作業者の操作スリップに起因する事故を未然に回避する技術をそれぞれテーマとして講話し,ディペンダブルな人間−知能機械系構築のための枠組みについて議論する.
16:15〜17:25「日常行動場における安全設計」/独立行政法人 産業技術総合研究所 松岡克典君
 平成11年度より開始されている経済産業省 NEDO プロジェクト「人間行動適合型生活環境創出システム技術」の概要についてラボリーダとしての立場から,プロジェクトでアプローチされたさまざまな生活行動場における「安全」の側面について,とくに住宅内行動場面や屋外での建設作業行動場面を対象にした移動行動における安全を確保するためのさまざまな技術開発の最新動向について,同プロジェクトで進められている研究開発の概要について講述する.
17:25〜17:30 閉会挨拶
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