SICE 社団法人 計測自動制御学会
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 第10回制御部門ワークショップ「確率微分方程式の基礎と応用〜確率的ダイナミクスの理解を目指して〜」
 主催・企画
計測自動制御学会 制御部門

 ご周知のとおり,第10回制御部門大会が2010年3月16日(火)〜18日(木)に熊本大学工学部(熊本県熊本市)で開催されます.例年と同様に部門大会前日に有料(賛助会員および部門大会に参加する学生は無料)のワークショップを企画したいと思います.
 毎年行われている定番SICEセミナー(ロバスト制御,システム同定など)が広く会員を対象としているのと異なり,ワークショップは制御部門大会の参加者を対象に考えて,制御部門に関係する先端的な話題,基礎的な話題などを集中的に講習し,受講者に短期間で身につけていただくというものです.
 今回のワークショップでは,講師として2人の先生方をお招きし,確率微分方程式について基礎から最新の動向までわかりやすくお話ししていただきます.
 制御部門大会にお越しの方は,ぜひこの機会にご参加いただければ幸いです.また部門大会の参加者に限らず,どなたでもご自由に参加できますので,研究者・エンジニア・学生の皆様には,この機会を逃すことなく,ぜひ奮ってご参加いただきますようご案内申し上げます.特に,賛助会員の方々および部門大会に参加する学生の方々は無料で聴講できますので,部門大会と同様に積極的なご参加をお願いいたします.
日  時
2010年3月15日(月) 13:30〜17:45
会  場
熊本大学工学部(黒髪キャンパス南)研究棟II-1 1階 電数教室
〔熊本県熊本市黒髪2-39-1,http://www.eng.kumamoto-u.ac.jp/faculty/faculty07.html
交  通
上記URLをご参照ください.
講  師
山本直樹君(慶應義塾大学),大西匡光君(大阪大学)
定  員
80名(定員になり次第,締め切ります.)
参 加 費
正会員 一般学生 会員外
2,000円 1,000円 3,000円
ただし,賛助会員の方々および部門大会に参加する学生の方々は無料です.
申込方法
こちらをご覧ください.
参加申込URL
https://www.sice.or.jp/bukai_web_appli/sindex.html
内容の詳細および参加費支払方法
下記の制御部門ワークショップHPをご覧ください.
http://www.haya.nuem.nagoya-u.ac.jp/bumon10/
問合せ先
小木曽公尚/奈良先端科学技術大学院大学 情報科学研究科
電話(0743)72-5353,FAX(0743)72-5359,E-mail:
藤本健治/名古屋大学 大学院工学研究科
電話(052)789-3854,FAX(052)789-3854,E-mail:
西山岳宏/三菱電機株式会社 先端技術総合研究所
電話(06)6497-7073,FAX(06)6497-7285,
E-mail:
プログラム
「確率微分方程式の基礎と応用」
1. 確率過程・確率微分方程式の基礎(13:30〜15:30)
講師:山本直樹君(慶應義塾大学)
内容:本講演では,標準的な仕方で確率微分方程式の基礎を解説する.すなわち,まず離散時間の確率過程(ランダムウォークおよびガウス過程)を取り上げることで確率変数・確率分布の時間発展を実感していただき,その上で,時間連続な確率微分方程式が何を記述しているのかを明らかにする.その際,同時確率分布や独立性などの確率論の基礎概念が,理論展開にいかなる役割を果たしているのかがわかるように平易に説明を行う.また,物理学の視点に基づいた説明をパラレルに行うことで,確率過程・確率微分方程式のコアが伝わるように工夫してみたい.
キーワード:確率論の基礎,ランダムウォーク,ガウス過程,確率微分方程式,フォッカー・プランク方程式,条件付き平均,マルチンゲール
2. 確率インパルス制御とそのファイナンス・金融工学への応用(15:45〜17:45)
講師:大西匡光君(大阪大学)
内容:状態のダイナミクスが確率微分方程式で記述される系に対して,コスト・報酬を伴う瞬間的な状態の移動(インパルス制御)が許されるものとし,系から生ずる確率的なコスト・報酬のフローに対して,適当な評価規範・目的関数を定めた上で,最適なインパルス制御を求めることが確率インパルス制御問題である.こうした問題は,比較的古くから確率制御理論の分野で誕生し,静かに研究が発展してきたが,近年,諸数理科学の対象としての金融・証券・保険・年金分野への関心の高まりの中,ファイナンス・金融工学への応用研究が盛んになりつつある.
 本講演では,確率インパルス制御の入門的紹介を目的として,理論的枠組みのさわりとファイナンス・金融工学への具体的応用を紹介する.前者については,とくに,最適値関数に基づく最適性条件の表現としての準変分不等式を,そして後者の応用例として予定しているのは,[1] 取引き費用がある場合の最適動的ポートフォリオ選択,[2] 企業の株主への最適配当政策,[3] 価格インパクトを考慮した最適執行戦略,等である.
 なお,時間的な制約上,数学的厳密性は犠牲にして,直感的な理解を優先した講演内容とするので,あらかじめご容赦願いたい.
キーワード:確率微分方程式,停止時刻,インパルス制御,生成作用素,最適値関数,準変分不等式,ポートフォリオ選択,配当政策,執行戦略
□講師紹介

やまもと なおき
山本 直樹 君(正会員)
 1999年東京大学工学部・計数工学科卒業,2004年同大学大学院情報理工学系研究科博士課程修了.日本学術振興会特別研究員,カリフォルニア工科大学研究員,オーストラリア国立大学研究員を経て,現在,慶應義塾大学理工学部・物理情報工学科専任講師.博士(情報理工学).

おおにし まさみつ
大西 匡光 君(正会員)
 1983年京都大学大学院・工学研究科数理工学専攻 博士後期課程中途退学.その後,京都大学工学部数理工学科 助手,東北大学経済学部 助教授,大阪大学経済学部 助教授を経て,2002年大阪大学大学院・経済学研究科 教授,現在に至る.05年から大阪大学大学院・情報科学研究科 教授,06年から大阪大学大学院・工学研究科 教授,大阪大学金融・保険教育研究センター 教授(現在,副センター長)を兼任.経済学博士(大阪大学).所属学会は,電子情報通信学会,日本オペレーションズ・リサーチ学会(2007年フェロー),日本経済学会,日本ファイナンス学会.現在,日本学術会議連携会員. 
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