計測と制御 2004年9月号

VOL.43 2004

ミニ特集「モデル予測制御の産業応用への新展開」

モデル予測制御は1970年代後半に開発され日本では石油精製,石油化学,化学プロセスの制御に使用され始めた.

その後オンライン最適化技術との連携適用拡大,大規模なモデル予測制御へと発展し,連続プロセスからバッチプロセスへの適用拡大,擬似線形プロセスから非線形性の高いプロセスへの適用拡大,適用プラットフォーム(プロセスコンピュータ,各社DCS,PC,PLC)の多様化が進んだ.現在ではプロセス制御の分野では高度制御といえばモデル予測制御と同義となりつつある.

大規模モデル予測制御では機能が進化しつつあり性状推定,PLS回帰,モデルおよび制御性能の評価と診断,制御のパフォーマンス管理,プラントテストの効率化などの機能が加わった.これにより設計,コミッショニング,コミッショニング終了後の運用・保守が容易になりつつある.

プロセス制御の分野でもごみ焼却炉,下水処理プロセスへと適用分野が広がりプロセス制御以外の分野では空調制御,バイオプロセス,剛体の運動制御,自動車産業などへ適用が進みつつある.プロセス制御分野でのモデル予測制御の適用事例および進みつつある他分野への適用事例を紹介する.


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