計測と制御 2005年9月号

VOL. 44, 2005

特集「移動知:能動的な移動機能がもたらす創発的知能」

これまで,人間などの生物の運動機能に関する研究は, 主として大脳皮質が関与するいわゆる認知に基づく志向的行動に関する研究や, 小脳が行う運動の調整機能に関する研究について中心的に論じられてきた. しかるに,動物は,身体を運動させ,移動する.これが動物の持つ本来の機能であり, この中にこそ,われわれが獲得してきた知的機能の本質が存在すると考えられる. このように能動的な移動機能によってもたらされる創発的知能の形態を「移動知」と呼び, 生物学的アプローチと工学的な機能構成論的アプローチの相補的理解によって 機能発現システムの骨格を明らかにし、 もって移動知のメカニズム解明および移動知システム実現の設計原理を明らかにする.


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