計測と制御 2008年3月号

VOL. 47, 2008

特集「3月号特集」

特集「エンジン・パワートレイン制御理論と技術の最前線」 環境保存やエネルギー枯渇問題の解決のため,化石燃料を主なソースとするエンジンに対する規制がますます厳しくなり,エンジン・パワートレイン制御に対してより精密でかつ高品質性が要求されている.また,電子電気やパワーエレクトロニック技術の飛躍的な進展に伴い,エンジン・パワートレイン制御のためのEUC実装技術の発展によってより高速で複雑な制御アルゴリズムのリアルタイム化が可能となり,開発現場からもアドバンストな制御理論成果に対する期待が高まっている.このような背景のもとで,欧米では現代制御理論に基づいたエンジン制御技術の研究が盛んであるが,日本では特にSICEではいままで制御の立場からのエンジン・パワートレイン制御技術に関する研究活動があんまり見当たらなかった.しかし,J-MAAB(Japan Matlab Automotive Advisory Board)の活動の盛況振りからもわかるように,開発現場では制御理論をツールとするモデルベースの開発方式の確立に厚い期待が寄せられている.また,SICEで今年立ち上げた「エンジン・パワートレイン先端制御理論研究会」にも多くの会員が集まり,講演会などイベントには開発現場からの参加者が目立っている. 本特集は制御理論と技術の視点からエンジン・パワートレインを取り上げ,制御理論研究者にエンジン・パワートレイン制御問題への関心を喚起すると共に,開発現場の技術者のために,内外の開発動向,特に先端制御理論成果のエンジン・パワートレインへの応用状況を紹介することを目的とする.

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