計測と制御 2014年2月号

VOL. 53, 2014

特集「3.11震災で計測制御エンジニアが見たこと、感じたこと、そして考えること」

3月11日の大震災から3年を迎えようとしている。その間にSICEでは2011年7月に開催のARCジャパン主催 SICE協賛により開催されたパネル討論「東日本大震災を契機にオートメーションのあり方を問う」を皮切りに9月のSICE50周年主週間に開かれたパネルディスカッション「After3.11我々はどう行動すべきか」、10月に日本能率協会主催SICE協賛の「震災体験談(講演とパネル討議)」、2012年7月に前年に続くARCジャパン主催SICE協賛のパネル討論「大震災からオートメーションは何を学ぶべきか」などで議論が重ねられてきた。議論は、工学の社会的使命、技術者のなすべきこと、計測制御技術やシステム工学のあり方、3.11から学ぶべき教訓、現場力の重要性など広範囲に渡る。 一方、産業界での復旧と生産再開も進むなかで、被災状況の解析をもとに地震・津波に対する今後の対応が検討され、福島第一原発の事故についても、政府、国会、東電、民間の調査報告書が出揃って、事後の経緯や課題もある程度理解できるようになった。 本特集では上述のSICEでの議論を念頭に置きつつプロセスの計装制御技術に焦点をあて、3.11の事例から得られる課題や教訓を一般化することに努め、課題の一般化により学会と産業界での問題意識の共有がはかられ、教訓の一般化により産業界で広く貴重な教訓が生かされることを期待したい。

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