計測と制御 2014年 6月号

VOL. 53, 2014

特集「計測・通信技術を生かしたポスト3.11の災害対策」

例年さまざまな自然災害に見舞われる我が国は、世界も認める災害大国である。災害に関する科学的知見や備えは長年培われてきたはずであったが、東日本大震災ではそれらを覆す想定外の災害に襲われた。地震・津波・放射能汚染など、複数の災害による連鎖的な発生に加え、それぞれが予想を上回る大規模な被害をもたらした。近未来に日本近海で大地震の発生が警戒されていることも鑑みると、想定外の災害も想定に入れた災害対策の更新が急務と思われる。 そこで本特集号では、3.11の教訓を踏まえて新たな視点から防災・減災に取り組まれている研究者・技術者により、計測・通信技術に焦点をあてた災害対策研究の最新情報をご紹介いただくことにする。それらを災害発生の時系列順に整理してみると、i)災害発生前の観測に基づく前兆の把握、ii)災害発生最中の情報伝達・避難誘導、iii)災害発生後のモニタリングやエネルギーの確保、などさまざまな角度からの取り組みを解説いただくとともに、今後の災害対策技術に関する展望も語っていただく予定である。

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