計測と制御 2016年 8月号

VOL. 55, 2016

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特集「スマーターワールド実現のための新たなシステムズアプローチを目指して」

 社会基盤は,大きく,交通・エネルギー・通信・上下水道などのインフラ系,製造・物流・情報・観光・サービスなどのビジネス基盤系,教育・医療・介護・防災などの生活基盤系より構成される.これらの社会基盤においては大規模化や高度情報化,複合化が急速に進みつつあり,今後求められるより高度な社会基盤として,持続可能性を維持しながら安心・安全・快適性を求めるスマーターワールド※の概念を提唱する.この実現のためには,工学のみならず自然・生命・社会・人文(人間)分野に内包する様々なシステムを包括的に取り扱う新しいシステムズアプローチが必要であり,超システム(System of Systems)の創出,および超システム全体の価値創造・循環・再生等についての方法論が求められる.そこで本特集号では,スマーターワールドを実現するための新たなシステムズアプローチ追求の取り組みについて,最新の研究動向や今後の展望について概説するとともに,その創出につながる事例について紹介を行う.

※スマーターワールドとは,社会技術システムを構成する社会インフラ系・ビジネス基盤系・生活基盤系がそれぞれ超システムの概念に従い重層的かつシームレスにつながり,さらに社会技術システム全体を常時サポートする柔らかく賢い高度なシステムの実装により社会を構成する多種多様の主体に対するバリューネットワークの自律的な形成が迅速かつ持続的に行われているイノベティブな世界である.

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