計測自動制御学会 SI部門 福祉工学部会主催 講演会

日時
平成28年5月28日 13:00~17:00
場所
東京電機大学 東京千住キャンパス(北千住)
講演表題
市販の電動義手についての勉強会
講師
八幡済彦様(義肢装具士  オットーボック・ジャパン株式会社)

福祉工学部会の今年度の運営幹事に電動義手関係者が多いこともあって、市販の電動義手に関する勉強会を開催することになりました。きっかけは、昨今の学生と接していて、市販の電動義手について知る機会がないためか、現状を知らぬままに研究がすすめられていることに危機感を感じたことです。そこで、オットーボック・ジャパンの八幡さんに相談したところ快諾いただけたので、この勉強会を開催することになりました。

当日は真夏のような暑い日になる予報でしたが、幸い、暑すぎないほど良い天候になりました。会場となる東京電機大学東京千住キャンパスは、北千住駅から歩いて5分もかからないところにある新しいキャンパスでした。

電機大学の学生さんたちの協力もあって受付も順調に進み、定刻を少し過ぎて開始となりました。学生49名、教員2名、他スタッフと講師あわせて57名の参加でした。

福祉工学部会主査の挨拶に続き、本日の講師である八幡さんから、市販の電動義手について、関連する様々な話題を含めてわかりやすく講演いただきました。参加者からは事前に質問を送っていただいていたので、それらに対しても講演の中で回答をいただきました。また、講演の後も30分以上にわたり、じっくりと時間をかけて参加者からの質問に対応していただきました。

講演・質疑に続き、後半のグループディスカッションのためのグループ分けを行いました。今回は、学生たちの横のつながりを作っていただくのが狙いの一つであったため、コミュニケーションを積極的にとっていただこうと、あえてグループ分けを事前に行わず、その場で自分たちでグループ分けを行っていただきました。少し心配をしていましたが杞憂に終わり、グループからはぐれる人もなく、すぐに6つのグループに分かれることができました。

その後、休憩をとりつつ、体験会を開催しました。体験用に準備したのは、八幡さんが持ち込んでくださった市販の電動義手に加え、主催者側として、筋電制御に関する機器がいくつか、義手の評価に使うツールを3種でした。また、参考として義手トレーニングに関するビデオも流しておきました。

後半のグループディスカッションでは、3つのテーマ{(1)筋電義手の操作、(2)評価とトレーニング、(3)筋電義手の現状について}を用意して、2グループずつ順番にディスカッションしてもらいました。(1)と(2)のグループは適宜、機器やツールを体験しながら議論を進めてもらいました。(3)は少し難しいテーマでしたが、研究用支給についての報告書を題材として、現状について議論してもらいました。

最後に各グループから議論の内容を総括していただいて、勉強会を終了しました。終了後には、会場の片づけを全員で手伝っていただいて、定刻の17時よりも早く終了することができました。講師の八幡さんはじめ、準備・運営に協力してくださった皆さん、参加してくださった皆様、本当にありがとうございました。(文責:梶谷)

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