移動ロボット,作業機械や運搬機械などの総称であるビークル(移動体)の自動化に関して,これまでは工場や港湾,土木建設,農業や林業,プラントなどの省力化や危険作業の分野で発展してきたが,最近ではITS(高度交通システム)における先進安全自動車,オフィスや家庭のサービスロボット,福祉,防犯・保安ロボット,地震,洪水などの災害から生活を守る災害救援,防災監視などのレスキューロボットなど,我々の生活に密着した分野にも展開され,今後も幅広い応用が期待されている.
この実現には,ビークルの自動化・高度化,知能化技術の飽くなき改良と進歩が重要である.また,ビークル単体だけでなく,マルチビークルシステム,ビークル/環境システムの高度化・知能化も重要となる.
センシング,運動制御,ソフトコンピューティング,ヒューマンインターフェース,通信ネットワーク,組込みシステム,感性情報処理,安全・安心システム,ヒューマンセントリック情報システム,ITS等の最先端の基盤技術・システム化技術を統融合することで,高機能で安全・快適,人間や環境にやさしい次世代の知的ビークルシステム(スマートビークルシステム)の創出が可能となる.
本調査研究会では,様々な分野の研究者・技術者が集い,相互の情報提供と研鑽を進めることで,スマートビークルシステムの実現を目指し,当該分野の発展に寄与することを目的とする.
本調査研究で得られる種々の新たな成果を学会員に広く公開し、また産学官の地域コンソーシアムへの投掛けを行うなど、新分野の開拓に積極的に寄与していくものである。
|