SICE 社団法人 計測自動制御学会
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 SICEセミナー「ロバスト制御」−基礎の基礎から設計の勘所まで−
 主催・企画
計測自動制御学会 制御部門
 協賛
システム制御情報学会,精密工学会,電気学会,電子情報通信学会,日本機械学会,日本鉄鋼協会,日本ロボット学会,人工知能学会,日本電気計測器工業会,土木学会,ヒューマンインタフェース学会,スケジューリング学会,日本リモートセンシング学会,日本音響学会,日本応用数理学会,日本建築学会,日本航空宇宙学会,日本知能情報ファジィ学会,日本フルードパワーシステム学会,バイオメカニズム学会,自動車技術会,プロセス計装制御技術協会,計装研究会(依頼中を含む)

 本セミナーは,外乱やモデル変動・パラメータ誤差に頑健(ロバスト)な制御系の設計方法を,その基礎から産業応用事例・先端的話題まで,それぞれの分野でご活躍中の先生方に平易に解説していただきます. 
 第1日目は,ロバスト制御の基礎を学びます.まず,藤田政之先生(東工大)より,ロバスト制御の必要性や考え方について解説していただきます.つぎに,平田光男先生(宇都宮大)より,代表的なロバスト制御手法であるH∞制御系設計の基礎理論と設計手法をご講義していただきます.これを受けて第2日目は,応用事例と先端的話題をご紹介いただきます.応用事例として,熱海武憲先生(日立製作所)にハードディスクドライブのヘッド位置決め制御を,木田隆先生(電通大)に大型人工衛星のロバスト制御を解説していただきます.最後に,先端的話題として,滑川徹先生(金沢大)より,制御対象の内部モデルに基づくGIMC (Generalized Internal Model Control) 構造による高性能ロバスト制御と耐故障制御についてご講義していただきます.
 実際に応用する側の立場から,制御系の考え方や設計の勘所などについて設計手法の活用を主眼においた解説を行います.企業において制御系設計に従事されている方,さらにレベルアップを図りたい意欲のある大学院生には絶好の機会です.本セミナーは2日にわたって開催されますが,受講生の希望に応じてどちらか1日だけの参加も可能です.この機会に多数の方々がご参加くださいますようご案内申し上げます.
 セミナー参加費について学生会員・賛助会員枠は,8,000円(1日のみなら4,000円)と大変お得な価格設定になっています(賛助会員枠は申込締切(11月17日(月))までの事前申込の場合のみ).奮ってご参加くださるようお願い申し上げます.
なお,賛助会員リストは下記URLにてご覧いただけます.
http://www.sice.or.jp/annai/sancp.html
期  日
2008年12月1日(月),2日(火)
会  場
電気通信大学 総合研究棟3階306室
〔東京都調布市調布ヶ丘 1-5-1,http://www.uec.ac.jp/map/comm.html
講  師
藤田政之君(東京工業大学),平田光男君(宇都宮大学),熱海武憲君(日立製作所),木田隆君(電気通信大学),滑川徹君(金沢大学)
定  員
80名(定員になり次第,締め切ります.)
参 加 費
参加費にはテキスト代が含まれます.
  正会員 学生会員 員外 賛助会員枠
1日のみ 15,000円 4,000円 20,000円 4,000円
両日参加 30,000円 8,000円 40,000円 8,000円
ただし,賛助会員枠での参加は40名(受講者枠の半数)までとし,下記申込締切時においてこれを超過した場合には賛助会員口数や申込順等を考慮して受講者を決定させていただきます.賛助会員枠での受講の可否については,下記申込締切後3日以内にメールにてお知らせいたします.賛助会員枠での受講に漏れた場合および期限を過ぎての申込の場合には,正会員と同じ取扱とさせていただきますが,詳細については,Web案内および参加申込URLをご覧ください.
申込期限
2008年11月25日(火)延長します(ただし賛助会員枠は〆切りました.正会員としてお申込みください)
ただし,参加申込が受講者枠に満たない場合は当日まで申込を受け付けますので,問い合わせください.
申込方法
こちらをご覧ください.
参加申込URL
https://www.sice.or.jp/bukai_web_appli/sindex.html
参加費支払方法
こちらをご覧ください.
講義内容
12月1日(月) 第1日目
10:30〜12:00 ロバスト制御の考え方/講師:藤田政之君(東京工業大学)
現代制御論を代表するLQG (Linear Quadratic Gaussian) 制御は,理論としての成功と実システム応用での不首尾を経て,ロバスト制御へと発展していった.そこでは実践的な設計論が目指され,古典論における周波数領域の見方が再考されるとともに,状態空間アプローチに基づく計算法と構成論が仕上げられた.このようなロバスト制御の必要性や考え方を,理論の歴史や工学的な背景を踏まえながら,数式をできるだけ使わずにわかりやすく解説する.
13:00〜16:00 H∞制御の基礎/講師:平田光男君(宇都宮大学)
フィードバック制御の基礎をひととおり復習した後,ロバスト制御の基本的な考え方を述べる.そして,H∞制御理論によるロバスト制御系設計について解説する.その際,個々の問題をH∞制御としてどのように定式化したら良いか,といった点や,H∞制御理論におかれる仮定とそれらの物理的な意味などについてもふれ,実践的な立場からなるべく平易に解説する.
16:20〜17:20 H∞制御系の設計手順/講師:平田光男君(宇都宮大学)
H∞制御理論のモーションコントロール系への適用について,ハードディスクのサーボ系設計を例にとり,制御系CADによる設計プログラムを示しながら具体的に説明する.また,その際の注意点やノウハウなどについてもふれる。さらに,過渡応答改善のための2自由度設計や制御器の実装方法についても紹介する.
12月2日(火) 第2日目
10:00〜12:00 産業応用事例:ハードディスクドライブのヘッド位置決め制御/講師:熱海武憲君(日立製作所)
ハードディスクドライブ(HDD)に対する大容量化の要求はきわめて高く,その記録密度は増加し続けている.そのため,HDDのヘッド位置決め制御系では,記録密度向上を支えるために,継続的な位置決め精度の向上が求められている.しかしながら,HDDのヘッド位置決め系では,機構系共振の影響により制御系が達成可能な位置決め精度が制限されるという問題がある.本講義では,ヘッド位置決め制御系の有する機構共振が制御性能向上の妨げになっている場合において,製造公差や環境変化等に対するロバスト性を有しつつ,低コストで実現可能な技術により,位置決め制御性能を向上可能とする方法について紹介する.
13:00〜15:00 応用事例:大型人工衛星のロバスト制御/講師:木田 隆君(電気通信大学)
通信・観測ミッションのために大型のアンテナをもつ人工衛星の高精度姿勢制御には,姿勢(回転運動)の制御と振動の制御の2つの仕様が課せられる.H∞制御に代表されるロバスト制御はそのための有効な制御系設計法のひとつであろう.ここでは筆者らがこれまでに関係してきたいくつかの大型人工衛星について,モデリングの問題,線形時不変系・線形パラメータ変動系としての外乱抑制のためのフィードバック制御,さらに過渡応答を向上させるフィードフォワード制御の設計例を紹介する.
15:20〜17:20 GIMC構造に基づく高性能ロバスト制御と耐故障制御/講師:滑川 徹君(金沢大学)
システムの安全性や信頼性に対する期待の高まりに伴い,システムの動的モデルに基づく高性能ロバスト制御と故障検出・耐故障制御に関する研究が注目を集めている.この問題に対するアプローチの1つとして制御対象の内部モデルに基づくGIMC (Generalized Internal Model Control) 構造による制御系設計法が提案されている.
 本講演ではまず,GIMC構造の基本的な考え方と高性能ロバスト制御について説明し,その後内部モデルから得られる推定誤差信号によるオンライン故障検出と補償器の切替に基づく耐故障制御系の構築に関して述べる.最後にいくつかの応用例を紹介する.

講師紹介:
ふじた まさゆき
藤田 政之 君(正会員)
1985年早稲田大学大学院博士後期課程中退.同年 金沢大学助手,同講師,助教授を経て,92年北陸先端科学技術大学院大学助教授.99年金沢大学教授.2005年東京工業大学教授.ロバスト制御,予測制御,協調制御,ビジュアルフィードバックに関する研究に従事.工学博士.システム制御情報学会,IEEE CSSなどの会員.

ひらた みつお
平田 光男 君(正会員)
1996年千葉大学大学院博士課程修了.同年千葉大学工学部機械工学科助手,98年電子機械工学科助手(改組により).2002年8月〜03年8月カリフォルニア大学バークレイ校機械工学科客員研究員.04年6月宇都宮大学工学部電気電子工学科助教授,07年4月同准教授となり現在に至る.博士(工学).主としてロバスト制御,ナノスケールサーボ制御,およびそれらの産業応用に関する研究・教育に従事.電気学会,IEEE CSSなどの会員.

あつみ たけのり
熱海 武憲 君(正会員)
1999年3月千葉大学大学院自然科学研究科修士課程終了.同年4月(株)日立製作所入社.研究開発本部に所属し,ハードディスクドライブのヘッド位置決め制御系の研究に従事.博士(工学).日本機械学会,電気学会,IEEEなどの会員.

きだ たかし
木田  隆 君(正会員)
1973年東京大学工学部計数工学科卒業.同年科学技術庁航空宇宙技術研究所(現・宇宙航空研究開発機構)研究員.84年主任研究官.96年電気通信大学機械制御工学科(現・知能機械工学科)教授.宇宙工学と制御工学の教育・研究に従事.博士(工学).

なめりかわ とおる
滑川  徹 君(正会員)
1994 年金沢大学大学院自然科学研究科システム科学専攻博士課程中退. 同年金沢大学工学部電気・情報工学科助手,同講師を経て,2002年長岡技術科学大学機械系助教授.2006年金沢大学大学院自然科学研究科電子情報科学専攻助教授,07年准教授となり現在に至る.ロバスト制御,協調制御,フォーメーション制御とそのロボティクス・メカトロニクスへの応用に関する研究に従事.博士(工学).システム制御情報学会,IEEE CSSなどの会員.
問合せ先
制御部門事業委員会
内村 裕 /芝浦工業大学工学部機械工学科
濱田吉郎/宇宙航空研究開発機構
桜間一徳/電気通信大学大学院電子工学専攻
岩谷 靖/東北大学大学院情報科学研究科
E-mail:
学会事務局
部門協議会担当/電話(03)3814-4121 E-mail:
※本セミナー参加申込のキャンセルポリシーは下記の通りです.
1. 参加費が支払済みの場合
a)開催日10日以前(テキストの発送前)
  →キャンセルを受付けます(手数料は参加者負担で返金します).
b)開催日10日前を過ぎる(テキストの発送後)
  →キャンセルを受付けません(返金不可).以下(i)(ii)のいずれかを選択していただきます.@)代理の出席,A)資料の発送
2. 参加費が未払いの場合
a)開催日10日以前(テキストの発送前)→キャンセルを受付けます.
b)開催日10日前を過ぎる(テキストの発送後)
→キャンセルを受付けません.参加費をお支払いいただきます.
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