計測自動制御学会中部支部主催
第2回 制御理論ワーキングセミナー

下記のとおり,セミナーを開催いたします.関心をおもちの 方は,どなたでもご自由にご参加下さい.

日 時:2008年9月29日(月) 14:00〜17:10
会 場:名古屋大学工学部2号館222講義室

プログラム:
14:00〜15:30 ロバスト半正定値計画問題に対する行列拡大法
講師:大石 泰章 君(南山大学)
概要:ロバスト半正定値計画問題は不確かなパラメータを含む 最適化問題の一種であり,ロバスト制御,ゲインスケジュールド 制御,非線形制御など多くの制御問題が帰着されうる重要な問 題である.しかしその一方でロバスト半正定値計画問題は,効 率のよい厳密解法を構成することが絶望的であるような難しい 問題でもある.本講演では,ロバスト半正定値計画問題の近似 解法の一つである行列拡大法を紹介し,この方法がしばしば厳 密な解を与えること,計算量を減らすための工夫,厳密性の検 証,他の方法に対する利点などについて話す.

15:40〜17:10 量子力学系のフィルタリングと制御
講師:加嶋 健司 君(東京工業大学)
概要:量子力学的現象の解析・制御に制御理論的手法を応用 する研究が近年盛んにおこなわれ,様々な成果が報告されてい る.本講演では,古典力学系を対象とする場合との違いである "非可換性"に焦点をあてて,これらの取り組みを概観する.ま ず前半では,連続測定にもとづく量子状態のフィルタリング理論 を説明し,観測をともなう量子力学系の振る舞いを考察する. つぎに後半では,この連続測定にもとづく量子制御系の設計が, フィルタリングを介すことで(量子的ではないという意味での)古典 的な確率システムの設計問題に帰着され,既存の制御理論的手 法を直接的に適用できることを述べる.また,量子スピン系に対 するフィルタリングおよび多項式最適化にもとづく制御系設計の 例を,シミュレーション結果も交えつつ紹介する.

問合せ先: 名古屋工業大学極微デバイス機能システム研究センター
山田 学/電話(052) 735-5545,FAX(052) 735-5546
E-mail : yamada.manabu@nitech.ac.jp


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