データを核としたエネルギーシステム制御の研究開発


薄  良彦(大阪府立大学)


   
近年,計測・通信技術の飛躍的向上に呼応して,現実空間の複雑現象を大規模時系列データとして収集・蓄積することが可能となり,多様な応用分野の課題解決に大規模データを利活用することが検討されている.エネルギーに関わるシステムも例外ではなく,地域を超えた大規模の電力ネットワークから,地域レベルのバーチャルパワープラント(仮想発電所),住宅内のエネルギーシステムまで,データを核としたエネルギーシステムの研究開発が進められている.今回は,発表者の取り組みを中心として,データを活用したエネルギーシステムの制御について紹介する.複雑現象のデータ駆動型制御の数学的基盤となるクープマン作用素の紹介から,実データに基づくモデリングと制御に関する取り組みの紹介を行う予定である.

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