計測と制御 2009年9月号

VOL. 48, 2009

特集「身体・脳・環境の相互作用による適応的ロコモーション機能」

動物は生存のために,さまざまに変化する環境内において,適応的に移動する能力を身につけている.このような適応的なロコモーション機能はどのようにして生まれ,どのような原理によって実現されているのかはいまだに解明されていないが,このテーマは生き物の知能にかかわる重要な問題として認識されている.そして,そこには身体・脳・環境の3者による相互作用が不可欠な要因として働いていることは間違いないものと思われる.その中で脳の役割は非常に重要であることは明らかであるが,それに加えて,身体や環境の働きも大きな意味があると考えられる. 本特集号では、動物が生まれながらに持っている移動に関する適応能力である適応的ロコモーション機能をいろいろな観点から(その中でも身体に重点を置きながら)考えてみる.具体的には,人,猿,蛇,ロボット,力学系などの観点からロコモーションという現象を取り上げてみることによって,ロコモーションを理解しようとするものである.

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