計測と制御 2016年 4月号

VOL. 55, 2016

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特別企画 「超スマート社会実現のためのシステム技術

 CPS(Cyber Physical Systems), IoT(Internet of Things), SoS(System of Systems)といったキーワードがメディアを賑わせ、並行してIndustrie4.0やIndustrial Internetなど標準化に関係した活動が活発になっている.日本の技術力・産業競争力強化のため、内閣府・経済産業省・文部科学省などもこの分野に着目し、官民の投資が活発になっている.
 特に内閣府が策定中の第5期科学技術基本計画には、「超スマート社会」が重要なキーワードとして採用され、「新たな価値を生み出すシステム化と統合」「超スマート社会の実現に向けた共通基盤技術の強化」などが方向性として掲げられている.
 超スマート社会の実現にあたっては、ITの活用のみならず実世界との界面(計測と制御)をきちんと扱い(CPS)、全体をシステムとして扱う(SoS)ことが必要不可欠である.この分野はまさにSICEの守備範囲であり、超スマート社会実現に向けたシステム技術の重要性・有用性を解説することによりSICEからの情報発信強化とブランド価値向上を狙う.

特集「安定性とその周辺〜数学・物理学・化学・生物学・経済学・工学の視点から〜」

 安定性と安定化に関する議論は制御理論にとって極めて重要な一分野であり,これまで精力的に解析・設計が進められてきた.その一方で,安定性は制御理論にとどまらず非常に多くの分野で用いられる概念である.本特集では,制御理論分野ではあまりポピュラーではないと思われる各種の安定論について網羅的に紹介し,制御理論との融合可能性を模索する.数学からは力学系の分岐解析と確率微分方程式の数値計算,物理学からは同期,カオス,蔵本モデル,ゆらぎなどの複雑系解析,化学からは反応拡散系,生物学からはポピュレーションダイナミクス,経済学からはナッシュ均衡解にまつわる安定性,工学からは交通ネットワーク流をそれぞれ紹介する.

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