平成12年度計測自動制御学会関西支部講習会


『システム制御のための組込みシステム技術』



近年のマイクロプロセッサ技術の発展やメモリの低価格化により，制御のディジタル化が急速に広まってきた．計算機以外の各種機器に組み込まれて，その制御を行うコンピュータシステムのことを組込みシステムという．組込みシステム技術は，今や，炊飯器，電子レンジなどの家庭用電気製品，自動車，携帯電話など，我々の日常生活とも密接に関係している先端技術となっている．しかしながら，実際にどのような構成をしているのかはあまり知られていない．その原因は，組込みシステムが縁の下の力持ち的な技術であること以外に，企業秘密に触れる部分が多いことが挙げられよう．しかし，組込みシステム技術は機器全体の高機能化，小型化，省電力と密接に結びついており，多くの産業分野で重要な基礎技術となることと予想される．組込みシステムの目的の一つに制御技術の高機能化があることからもわかるように，システム制御技術者にとってもこの技術は重要となるであろう．そこで，本講習会では，組込みシステムの基礎的な技術とその応用例を紹介する．

日　時：　平成12年６月９日（金）　9:50　〜　16：30

場　所：　千里阪急ホテル　樹林の間

〒560-0082 豊中市新千里東町２−１−D-1 電話（06）6877-2211

交　通：　大阪モノレール「千里中央駅」または地下鉄御堂筋線（北大阪急行電鉄）「千里中央駅」下車，徒歩５分．
　　　　　　詳細は http://www.senri-htl.comをご覧下さい．



プ　ロ　グ　ラ　ム
挨　拶 9：50〜10：00 　　　　　 計測自動制御学会関西支部　支部長 油本　暢勇
講　演 10：00〜12：00 組込みシステムのハードウェアとソフトウェア技術 NECソフトウェアデザイン研究所 中本　幸一 君
13：00〜14：00 携帯電話における組込みシステム技術 三菱電機（株）移動通信統括事業部
　国内統括部		 村田　純一 君
14：15〜15：15 自動車制御における組込みシステム技術 豊橋技科大 高田　広章 君
15：30〜16：30 ＦＡにおける組込みシステム技術 三菱電機（株） 産業システム研究所 南角　茂樹 君


講演概要

「組込みシステムのハードウェアとソフトウェア技術」

NECソフトウェアデザイン研究所　中本 幸一　君

　組込みシステムは，装置に組込まれる応用領域に特化したシステムである．ハードウェア，ソフトウェアも汎用コンピュータ技術とは異なる技術が使われてきている．一方，インタネット接続を代表されるように「オープンな」汎用コンピュータ技術も利用されてきている．本講義ではこれらを紹介する．

【講師略歴】
　昭和55年大阪大学基礎工学研究科前期課程修了．同年NEC入社．現在ソフトウェアデザイン研究所組込ソフトウェア技術部部長．平成2〜3年Cornell大学計算機科学科客員研究員．平成9年大阪大学基礎工学研究科博士課程入学．リアルタイムシステム，ソフトウェア開発環境,分散システムの研究開発に従事．

「携帯電話における組込みシステム技術」

三菱電機（株） 移動通信統括事業部国内統括部　村田 純一　君

　携帯電話は急激に普及しており，メール機能やインターネット接続機能を備えた端末が主流となっている．本講演では組込みシステムの観点から，携帯電話の小型化・軽量化，および低消費電力化技術の動向について紹介する．

【講師略歴】
　昭和58年神戸大学工学部機械工学科卒業．昭和60年同大大学院修士課程了．同年三菱電機（株）入社．以来，自動車電話，携帯電話端末の開発・設計に従事．

「自動車制御における組込みシステム技術」

豊橋技術科学大学　高田 広章　君

　自動車の制御分野における組込みソフトウェアとネットワーク技術の動向について解説する．特に，自動車制御用のリアルタイムOSとその標準化動向（OSEK，ITRON）に重点を置く．

【講師略歴】
　1988年東京大学大学院理学系研究科情報科学専攻修士課程修了．同専攻助手などを経て，1997年12月より，豊橋技術科学大学 情報工学系 講師．研究分野は，リアルタイムシステム，組込みシステム開発技術．ITRONプロジェクトに中心メンバとして参加．博士(理学)．
「ＦＡにおける組込みシステム技術」

三菱電機（株） 産業システム研究所　南角 茂樹　君

　FA装置とは，各種FA機器などを制御するための，ソフトウェア組込み製品であり，組込まれているソフトウェアは，タスクの走行特性の種類も多彩であり規模も大きい．このシステムの実現には汎用のリアルタイムOSを使用することが多いが，それが備えているプリエンプティブスケジューリング方式だけでは機能的に不十分であり，効率に問題がある．本講義では，FAシステムにおける汎用のリアルタイムOS使い方を含んだ組込み応用技術や足りない機能に対する対策などについて述べる．

【講師略歴】
　1982年三菱電機(株)入社．以来同数値制御装置のリアルタイムOS，システムアプリケーション，ＣＡＭシステム，数値制御装置の周辺装置およびソフトウェア開発環境の研究開発に従事．現在専門は組込みシステム一般，特にリアルタイムOS．

　　　
主　催 計測自動制御学会　関西支部
協　賛 応用物理学会，化学工学会，情報処理学会，照明学会，精密工学会，映像情報メディア学会，電気学会，電子情報通信学会，日本エム・イー学会，日本機械学会，日本航空宇宙学会，日本電気計測器工業会，日本電子機械工業会，日本人間工学会，自動車技術会（以上関西支部）日本建築学会，日本化学会（以上近畿支部）関西造船協会，高分子学会，システム制御情報学会，日本神経回路学会，人工知能学会，センシング技術応用研究会，日本オペレーションズリサーチ学会，日本原子力学会，日本ロボット工業会，日本神経科学学会，日本心理学会，日本分子生物学会，日本生物物理学会，日本電気制御機器工業会，日本認知科学会，日本ヒューマン・ロボティクス研究会，日本ファジィ学会，日本物理学会，日本リモートセンシング学会，日本ロボット学会，バイオメカニズム学会，レーザー学会，日本放射光学会，日本生化学会，日本結晶学会，日本鉄鋼協会，日本医用画像工学会，可視化情報学会，（社）応用物理学会分科会日本光学会，日本金属学会（順不同，依頼中）
定　員 ７０名
参加費 主催・協賛学会会員10,000円，会員外15,000円，学生3,000円（テキスト代含む），
テキストのみ3,000円（送料込み）
申込締切日 平成12年５月19日（金）
申込方法 適当な用紙に氏名，連絡先（所在地，名称，部課名，電話番号，FAX番号，電子メイル），所属学協会名，送金方法，
送金時期をご記入の上，下記の申込先へ郵便またはFAXでお送り下さい．また，電子メイルをご利用いただいても結構です．
申込先（問合先） 〒560-8531 豊中市待兼山町１−３ 大阪大学大学院基礎工学研究科システム科学分野　潮 俊光
電話 & FAX： (06)6850-6390 E-mail: ushio@sys.es.osaka-u.ac.jp
支払方法 原則参加費は前払いとなっております．下記のいずれかの方法でご送金ください．送金の確認後，参加証を送付いたします．
　　・銀行振込（富士銀行梅田支店(店番 460）普通預金　口座番号 1735580　口座名義　（社）計測自動制御学会関西支部）
　　・現金書留または小為替（申込先へお送りください．）
　　・請求書による支払いを望まれる方は，請求書の宛先などを申込用紙にご記入ください．この場合，６月５日（水）までに振り込んでいただきますようお願いいたします．
　　・原則前払いですが，当日払いを希望される場合には，当日会場にて参加証をお渡しします．
本ページのpdfファイルのダウンロードは、こちら (要Acrobat Reader 4.0) 

平成１２年度SICE関西支部講習会申込書

・申込者氏名（複数名併記可）： 


・勤務先名（部課名までお願いします．）


・連絡先：〒
                TEL： 
                FAX： 
                E-MAIL： 

・参加資格：
        会員（協賛学会も含む）（所属学協会名 ： 　　　　　　　　　　　　）
        非会員


・支払方法(いずれかをお選び下さい．) ：
        銀行振込（振込日：　　月　　日　　振込者名　　　　　　　　　　　)
        現金書留または小為替を同封（郵送による申込みのときのみ）
        請求書が必要です．（宛名　　　　　　　　　　　　）
        当日払い
        
・領収書の発行の有無 ：
        必要（宛名　　　　　　　　　　　）
        不要

・その他（特記すべき事がありましたらご記入ください．）