ご挨拶

自動制御連合講演会は,長い歴史を有し,今年で57回目の開催になります.自動制御に関係する主催7学会,協賛・後援54団体が力を合わせ,開催しております.年々,共催学会が増えております.これは,近年の社会情勢から,自動制御がカバーする領域も拡大を続けていることが,その理由の一つでしょう.その分,自動制御の研究者は,忙しく過ごしていることと存じます.ある意味,忙しいことは良いことですが,忙しい時ほど,ゆっくり考える時間が必要ではないでしょうか.最近よく聞くことは,「出張の時しかゆっくり考える時間が取れない」ということです.出張先で,ゆっくり考えると聞くと,日本人にとっては「温泉」をイメージするのでないでしょうか.

そのため,ゆっくり疲れをとりながら,新しいことを考えることをねらい,第57回自動制御連合講演会は,温泉地で行うことにしました.ご存知の通り,群馬県は,草津温泉,伊香保温泉,水上温泉を有する温泉大国ですが,自動制御連合講演会規模の学会を開くことのできるホテル・旅館は,限られております.予算的な制約もありましたがホテル天坊様からの多大なる協力を頂き,ようやく開催することができるようになりました.

温泉地での開催で,ほぼ泊まり込みになるということを生かすために,株式会社ZMP 谷口恒氏,沖縄科学技術大学院大学 銅谷賢治氏,MathWorks Japan 横島英俊氏,赤阪大介氏,日本原子力研究開発機構福島研究開発部門 鳥居建男氏をお招きし,4つの特別講演を企画し,日中のみならず,夕食後にも開催いたします.さらに,本連合講演会の併設行事である制御工学教員協議会特別講演では,独立行政法人科学技術振興機構研究開発戦略センター 木村英紀氏に「日本におけるシステム科学技術の振興戦略について」という演題にてご講演いただきます.それぞれ貴重なお話が聞ける絶好の機会ですので,是非ご参加願います.

そして,特別企画としましてパネル討論「群れを理解し操り創る」,および,IFAC関連の特別企画(「IFAC World Congress 2014に見る研究の動向と展開」,IFAC World Congress 2023誘致に向けたパネル討論「日本がリードする制御の未来」)も用意いたしました.

本講演会では,一般セッション・オーガナイズドセッションに合わせて約470件の講演発表が予定されています.大変興味深いオーガナイズドセッションを特別に企画していただいたオーガナイザの方々,講演をお申込みいただいた方々,座長をお引き受けいただいた方々に深く感謝いたします.

また,企画立案の段階から当日の運営まで,一方ならぬご協力をいただいた実行委員の方々,プログラム委員の方々,幹事学会の計測自動制御学会事務局に深くお礼申し上げます.前橋発明協会からは財政的なご支援をいただきました.群馬県と渋川市からは,学会運営へご協力を頂きました.ここに厚く御礼申し上げます.最後になりましたが,この講演会にご参加いただきました皆様にとって,有意義かつ実りの多い講演会となりますよう心から願っております.

 

57回自動制御連合講演会

運営委員長    小林 尚登 (法政大学)

実行委員長     山田 功  (群馬大学)

プログラム委員長  金子 修  (金沢大学)