計測自動制御学会 システム・情報部門 学術講演会 2022

システム工学部会

主査：伍賀正典（福山大学）, 副主査：保田俊行（富山大学），幹事：元木誠（関東学院大学），副幹事：早川智弘（富山大学）

システム工学部会は、1967年に、工学的システムおよび情報工学的アプローチなどに関する広範な学術・技術を扱う部会として設立されて以来、システム工学分野の発展に貢献してきました。この間、システム工学においては新しい理論や手法が生まれ、当部会の萌芽期よりそれらを積極的に取り上げてきており、それらのいくつかは分野として確立し、システム・情報部門の他部会の母体組織になっています。システム工学の分野では、絶えず新しい理論や手法および分野が生み出されている一方で、システム工学が対象とする工学的システムもますます複雑化・大規模化しています。
本セッションでは、伝統的なシステム工学が取り扱う内容だけではなく、本工学分野での先駆的な研究についても議論を行う場を提供することを目的とします。

知能工学部会

主査：巽 啓司（大阪大学），副主査：佐藤 浩（防衛大学校），幹事：大谷雅之（近畿大学），幹事：小玉直樹（明治大学）

システムの高度知能化を目指したさまざまな分野に関する研究に関し，個別の理論・技術とともに，それらの統合によるシステムの高度知能化を目指し， 未来の暮らしを豊かにする知能化技術と理論を探求します．本一般セッション「知能工学」はシングルエージェントやマルチエージェントの学習，進化型計算，大規模なデータからの学習，自律的に高度な意思決定を行うロボットやシステム等に関わる広範な発表を募集します．本セッションでは人 工知能，知能制御，学習，認知，ファジィ， ニューラルネット，遺伝的アルゴリズム，メタヒューリスティックス，人工生命，創発システム，ヒューマンインターフェース，社会情報シス テムなど，知能システムの科学的解明と工学的実現・応用に関する議論が行われる場の提供を目指します．

自律分散システム部会

山田 恭史（広島大学）, 加納 剛史（東北大学）

意思決定や制御において情報の中心が存在する集中システムとは異なり，細胞集団からなる生物個体や，生物個体群からなる生物社会のように，自律的に稼動するサブシステムの集まりが全体として機能するシステムを自律分散システムと呼ぶ． 自律分散システムは，単純な機能の集まりで複雑な機能が達成できるだけでなく，サブシステムの追加や故障に頑健であるなどの特長を持ち，様々な分野で の応用が期待されている．
本セッションでは，自律分散システムの理論から応用まで幅広く講演を募集し，システム論の観点から自律分散システムについて議論・学術交流する機会を設けたい．

コンピューテーショナル・インテリジェンス部会

礒川 悌次郎（兵庫県立大学），森 禎弘（京都工芸繊維大学），信川 創（千葉工業大学）

コンピューテーショナル・インテリジェンス（Computational Intelligence:CI）とは，ニューラルネットワーク，ファジィ，進化計算などのヒューリスティックな知的計算モデルを包含した比較的新しい学問分野です．CI部会では， この分野の新たなパラダイムを切り拓き，その理論と応用を発展・確立させることを目的とした活動をすすめています．本GSでは，上記に掲げたようなCIの核となるアルゴリズムの理論と応用に限らず， SICEがカバーする広範な領域への展開，とりわけIoTやCyberPhysicalSystemなどこれからのシステムにおいて，知的なシステムを構築することや知的にシステムを構築することを目指した研究開発や，この分野からパラダイムを創造するような挑戦的な試みに関する発表を広く募集します．

社会システム部会

喜多一（京都大学），高橋 真吾（早稲田大学），松井 啓之（京都大学），市川 学（芝浦工業大学），後藤 裕介（芝浦工業大学），原田 拓弥（芝浦工業大学），山根 昇平 （(株)富士通），山田 隆志（山口大学），山田 広明（(株)富士通）

社会システムは，情報科学，制御工学，社会学，経済学，経営学，組織論，都市システム，社会シミュレーション，OR，サービス科学などの，社会科学と工学の多くの分野の境界領域を含む．本GSではこれら横断する分野のフロンティア領域を対象とした発表を募集する．

境界と関係性を視座とするシステム学調査研究会

黑江康明(京都工芸繊維大学)，相吉英太郎(都立大学)，下原勝憲(同志社大学)

境界とは,単なる差異の境ではなく,相互作用を誘発する動的な駆動力を有し,システムとしての意味や価値の生成を媒介するものと捉えます.物理レベルのみならず管理・運用(責任分担と権限)そして意味・価値レベル(個人,組織や集団,社会)に亘って複数の境界が存在し,かつそれら境界同士も相互作用するものと考えます. ここでは,ヒト・モノ・コトが相互依存し,連携・連動して機能する実体としてシステムを捉える関係論的な視点も加え,人を含む或いは人間主導型のシステム間連携に おいて,システム間境界の生成や働き,その意味や価値,さらには利用のダイナミズムからシステムデザインを考えます.

知能分子ロボティクス研究会

川又生吹（東北大学）

分子ロボティクスは、分子実装されたセンサー、コンピュータ、アクチュエータを統合する研究分野です。 ロボット工学、制御工学、情報学、化学、生物学などにまたがる学際的な研究分野であり、理論から実験まで幅広い研究が行われています。
本セッションでは、特に知的な振る舞いを行う分子システムに関する最新の研究成果について議論を行うことを目的としています。

スマーターワールドの実現を目指す新たなシステムズアプローチ調査研究会

貝原 俊也（神戸大学），喜多 一（京都大学），黒江 康明（京都工芸繊維大学），下原 勝憲（同志社大学）

社会基盤は，大きく，交通・エネルギー・通信・上下水道などのインフラ系，製造・物流・情報・観光・サービスなどのビジネス基盤系，教育・医療・介護・ 防災などの生活基盤系より構成される．そして，この社会基盤を対象としたとき，そこに含まれる時空間スケールが互いに異なる人工物・自然・生命・社会・人間システムを異なる視野から見ている人は多い．そこで，それらを抽象的なレベルでのシステムとしてとらえることを共有した上で，アナリシス・アブダクション・シンセシスの循環・螺旋型システムズアプローチの創出を試みることが重要となる．
本セッションでは，上記の背景を鑑み，安心・安全・快適社会（スマーターワ ールド）の実現を目指した新たな取組みやシステムズアプローチに関する研究成果を広く募集する．

キーワード：

システムズアプローチ，System of Systems，超スマート社会

高木智章(電気通信大学)，田中彰一郎(電気通信大学)，二村成彦(東京大学)，川上紫央(電気通信大学)，大山聖(宇宙科学研究所，JAXA)，佐藤寛之(電気通信大学)

進化計算は，対象を選ばない柔軟な最適化手段として注目され，産業界における応用も盛んである．本セッションでは，進化計算や最適化に関わる研究について，基礎から応用まで幅広く取り扱い，新展開をもたらす方法，人や活動について積極的に議論する．

楠木祥文（大阪公立大学），生方誠希（大阪公立大学）

最適化技法，機械学習・AI技術，ソフトコンピューティングなどの発展により，より高度なデータ分析と，それに基づく柔軟な意思決定手法の開発が可能となってきました．本セッションでは，データ分析と意思決定手法，およびその応用に関する研究発表を広く募集します．

宮崎 和光（独立行政法人大学改革支援・学位授与機構），高玉 圭樹（電気通信大学）

近年、深層学習が注目を集めている。特に、Google DeepMindのDeep Q-Network(DQN)やAlphaGoなど、強化学習との融合による成果も記憶に新しい。本スペシャルセッションでは、強化学習、深層学習、進化計算といった個々の要素技術に関する成果はもとより、これらを融合させた手法に関する成果を幅広く募集する。

榊原一紀 （富山県立大学），永吉雅人（新潟県立看護大学），大原誠（神戸大学）

シミュレーションをはじめとするモデリング技法や、それに関わる機械学習法や最適化手法についての先端的な取り組みについて、事例を踏まえながら広く講演いただく。

清水尚憲（ジー・オー・ピー株式会社安全・安心技術研究センター）

近年の労働現場では、停止と隔離の原則に基づく作業形態に加えて、人と設備等が共通の領域で同時に作業を行う方法が求められている。本セッションでは、このような共存・協調作業における安全上の問題点を明確にした上で、既存の労働安全の考え方に、ICT機器などの新技術の適用や人の要素を加味した新たな安全管理システムの提案を行う。

川上浩司（京都先端科学大学）

不便であることの効用を積極的に活用する人間機械系のデザイン，運用，性能評価などを議論する．

田川 聖治（近畿大学）

実学とは、社会の役に立つ学問のことであり、研究の学術的新規性よりも社会的ニーズに対する有用性を重視するものである。 システム・情報部門においても、AI・機械学習技術、IoT技術、画像認識技術など、既存技術を用いての社会における問題解決の試みについて、事例を蓄積していくことが求められている。 本セッションでは、このような背景からシステムと情報に関する実学研究についての発表を取り扱う。

岩崎悟（大阪大学大学院），陰山真矢（関西学院大学）

本セッションでは主に常微分方程式（ODE）や偏微分方程式（PDE）を用いたモデル方程式の解析・制御に関する研究発表を募集する．例えば，次元縮約やグラフ構造解析を用いた大自由度系を扱う理論や，モデル方程式に対する数値解析など，ODEやPDEを用いたモデル方程式に関する理論研究・応用研究を幅広く募集する．

高橋大志（慶應義塾大学）

近年、ビジネスおよび経営領域において、経済学およびシステム・情報技術を活用した取り組みが盛んに行われており、 データ解析、IoT、セキュリティーやプライバシーマイニング、地図情報（GIS）、自然言語処理、コンピュータシミュレーション等のアプローチを通じ、 ファイナンス、会計、マーケティング、企業組織、経営戦略、情報システムなど、様々な経営課題に対して取り組みが進んでいます。本セッションでは、 ビジネスおよび経営分野における実証的・理論的研究および関連する諸研究を広く募集します。