大規模問題に対するシステムズアプローチWG

世話役:鷹羽 浄嗣(立命館大学)

趣旨

近年のハードウェア技術の発達(特に、ディジタル通信網の高速大容量化、小型高性能なセンサー・アクチュエータの普及、PCにおけるCPU高速化・ストレージ大容量化など)に伴い、計測制御分野で扱うシステムや最適化問題は,大規模・複雑化の一途を辿っています。
具体的には、
  センサーネットワーク、
  ビークルフォーメーション制御、
  交通流・物流ネットワーク、
  電力送配電網の制御、
  システム生物学における神経網・遺伝子網、
  スワームロボティクス、
  ビッグデータ、
などがあげられます。これらに付随する大規模数理計画問題は、計算時間・計算複雑さの観点から効率的に解を求めることは一般に困難です。
その一方で、これらの大規模問題に対する各分野のアプローチには、いくつかの構造的な類似性が見られます。例えば、最適化分野における非凸最適化問題の凸緩和は、保守性を犠牲にして対象を簡略化するという意味では、制御分野における非線形システムの線形近似、高次元システムの低次元化などと共通しています。また、分解・統合や階層化・マルチスケール化といった手法は、いずれの分野でもよく用いられています。
本WGでは、各研究分野で個別に発展したアプローチに共通な構造に着目し、大規模システム・大規模問題に対する問題解決手法を体系化し、それを踏まえた新たな制御・最適化・モデリングの手法の創成を模索します。

活動

年4回程度のセミナーを通じて情報交換を行い、今後の展開について議論します。